肺炎

風邪に似た呼吸器の病気に要注意!(その5)

■増えている大人のぜんそく!

ぜんそく(喘息)も、風邪と間違えやすい病気のひとつです。

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子供の病気と思われがちですが、実際には大人のぜんそくも少なくありません(※5)。

それも大人になってから初めて発症するケースが増えています。

ぜんそくは、気道(気管や気管支など)の慢性的な炎症によって起こります。

咳が長く続き、特に発作を起こすと激しい咳に加えて、のどがゼイゼイと鳴って(喘鳴=ぜんめい)呼吸困難を引き起こします。

ただし、のどの喘鳴は起こらず、咳だけが続くぜんそくもあります。

ぜんそくの発作は夜間、とくに明け方に多いので、こうした発作がみられる場合は受診して調べてもらいましょう。

風邪薬などで咳だけを抑えていると、病気をこじらせ大きな発作で心不全を起こしかねません。

ぜんそくの中には、ほこりなどに対するアレルギーが原因となるものも少なくありません。

予防のためには、部屋の掃除をこまめにしてハウスダストを減らすこと。

また、ストレスをためない、禁煙する、激しい運動はしないなど、日常生活の注意も大切です。

(※5)正確な患者数は把握されていませんが、日本における成人型ぜんそくの有病率は、30年前には1%程度だったものが、最近は3~4%に増加していると推定されています。

《《《 次回、最終回は「結核の集団感染にも注意を!」についてご紹介します。お楽しみに!

風邪に似た呼吸器の病気に要注意!(その4)

■咳や痰と肺癌との関係!

咳や痰が続くと、肺癌を心配する人もいるでしょう。

癌の中でも、肺癌は日本ではもっとも亡くなる人が多く、また患者数も増加しています。

それだけに早期発見が大切ですが、そのきっかけとなるのが咳や痰などの症状です。

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肺癌には大きく分けると、太い気管支付近にできる「中心型肺癌」と、肺の奥にできる「末梢型肺癌」があります。

このうちの中心型肺癌の場合には、風邪に似た咳や痰がみられます。

一方の末梢型肺癌では、こうした症状はあまりなく、進行してから胸や背中の痛みなどがみられます。

特に、初期の中心型肺癌は、検診の画像検査などでもわかりにくい面があるだけに、しつこい咳や痰が続く場合には受診し、喀痰細胞診(かくたんさいぼうしん:痰に含まれる癌細胞を調べる検査)などで調べてもらうほうがいいでしょう。

COPD(慢性閉塞性肺疾患)や肺癌の最大のリスクは、喫煙習慣です。

したがって予防の第一は、禁煙することです。

長年たばこを吸っている人は「いまさら遅い」と思うかもしれませんが、中高年からでもたばこをやめると肺は少しずつきれいになり、呼吸機能も改善されることがわかっています。

《《《 次回は「増えている大人のぜんそく!」についてご紹介します。お楽しみに!

風邪に似た呼吸器の病気に要注意!(その3)

■息切れを感じたら注意したいCOPD!

最近、COPD(慢性閉塞性肺疾患)という病名を見聞きすることが多くなりました。

これは新しい病気ではなく、以前から知られていた肺気腫や慢性気管支炎など、肺や気管支に炎症が起こり呼吸困難などを引き起こす病気の総称です。

それが話題となっているのは、最近になって患者数が増加しているからです。

COPDも当初は、咳や痰など風邪に似た症状がみられます。

呼吸器が弱っているため、実際に風邪をひいたときにも治りにくくなります。

COPDに特有の症状は、「息切れ」です。

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健康な人でも加齢とともに呼吸機能が低下し、階段を駆け上ったりすると息切れを起こすことがあります。

しかしCOPDの場合には、普通のペースで階段や坂道を上ったり、ちょっとした労働をしただけでも息切れを起こします。

ところがほとんどの人は、加齢によるもの、あるいは風邪の症状だと考え、なかなか治療を受けません。

そのため発見されたときにはかなり重症化しているケースも少なくありません。

重症化すると、肺癌を起こす可能性も指摘されているだけに、ちょっとしたことで息切れを起こす場合には検査を受けましょう。

一般に次の項目で該当するものが多い人は、COPDへの注意が必要です。

40歳以上(とくに男性に多い)たばこをよく吸う風邪ではないのに、咳や痰が続く同世代の人と歩くと遅れがちになる階段を上ると息が苦しく感じる

また予防のためには、日ごろから腹式呼吸を練習したり、適度の運動(ウォーキングや水中運動のアクアサイズなど)で呼吸機能を高めることが大切です。

ただし、すでに咳・痰・息切れなどの症状がある人は、まず治療を受け、医師の指導のもとで運動などを行ってください。

》》》次回は「咳や痰と肺癌との関係!」についてご紹介します。お楽しみに!

風邪に似た呼吸器の病気に要注意!(その2)

■若い世代にもみられる肺炎!

肺炎はお年寄りだけの病気ではありません。

お年寄りの場合は肺炎球菌による肺炎が多いのですが、クラミジアやマイコプラズマといった病原菌が原因となる肺炎は、若い世代にも多くみられます。

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クラミジア肺炎とマイコプラズマ肺炎は、どちらも当初は軽い風邪のような症状がみられます。

しかし咳が長く続き、やがて高熱が出やすいという特徴があります。

特に、夜間になると激しい咳が出る傾向があるので、こうした症状が続くときは注意しましょう。

その他、人によって、咳や熱による頭痛、のどや胸の痛み、息苦しさなどの症状もみられます。

若い人は体力があるので、お年寄りの肺炎のように死に至ることは少ないのですが、放置していると心臓や肝臓、脳、聴覚などに障害が残ることもあります。

また乳幼児の場合、発見が遅れると重い合併症を起こしかねないので、早めに受診することが大切です。

クラミジア肺炎とマイコプラズマ肺炎は、咳やくしゃみによって飛沫感染します。

そのため家庭や学校、会社などで広がることがあります。

予防法としては、手洗いとうがいをきちんとすること!

また、自分が感染した場合にはマスクをして、家族や同僚などにうつさないように心がけましょう。

次回は「息切れを感じたら注意したいCOPD!」についてご紹介します。お楽しみに!

風邪に似た呼吸器の病気に要注意!(その1)

■長引く風邪は肺炎かも

風邪をひくことが多い季節です。

普通の風邪なら3~4日で治りますが、もし咳や痰が続いたり、息切れするといった症状がみられたら要注意!

肺炎やCOPD(慢性閉塞性肺疾患)、ぜんそく(喘息)などを起こしているケースがあるからです。

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なかでも肺炎は、日本人の死亡原因の第4位を占めるほど多い病気です。

特にお年寄りは、免疫力の低下などが原因で、肺炎にかかりやすい傾向がみられます。

肺炎というと高熱や激しい咳をイメージしますが、お年寄りの場合には、軽い咳や微熱といった程度でも、肺炎を起こしているケースがあります。

・なんとなく元気がない
・食欲がない
・脱水症状を起こしている
・話しかけてもはっきり返 事をしない(意識がもうろうとした状態).....等々

普段と違う様子がみられたら、すぐに受診しましょう。

お年寄り自身は自覚していないこともあるので、家族など周囲の人が気を付けてあげることが肝心です。

ちなみに、風邪と似た症状が出る呼吸器の主な病気は以下のとおりです。

・肺炎
・慢性閉塞性肺疾患
・ぜんそく
・肺がん
・結核
・喉頭炎
・胸膜炎
・肺水腫.....等

《《《 次回は「若い世代にもみられる肺炎!」についてご紹介します。お楽しみに!
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